インタビュー 実際にトライアル就業を経て直接雇用をした企業様、直接雇用になったシニアの皆様

成長は止まらない ~65歳からのキャリアと楽しみ方~

企業インタビュー者
有限会社ビーアンドビーコミュニケーションズ

Kさん

職種:経理

Q.現在のお仕事について教えてください。

ビーアンドビーコミュニケーションズさんで経理担当としてお仕事をしています。経理の経験があるということから採用していただきました。現在ビーアンドビーさんで週に1日、もう一社で週2日、直接雇用で働いています。

60歳になったとき、急に時間や場所に縛られないで何かやってみたいという気持ちが強くなりました。もちろん会社との契約として60歳定年ということもありましたけれども、延長の話はお断りして退職しました。そこからは派遣の仕事を週に1日とか2日とか、短期でいろいろしてきました。

初めはそれが心地いいと思っていたのですが、なんだか毎日がつまらなく、人恋しくなってしまって。私は家にいちゃダメだなって思いました。

Q.この事業に参加してみようと思ったきっかけはなんでしたか?

インタビュー者

時短でできる経理の仕事を探していたときにキャリアトライアル65という事業があることを知りました。

この制度はとてもありがたいシステムでした。65歳を過ぎていると、やはり年齢の壁を強く感じます。エントリーしても面接まですすめないっていうことを頻繁に経験していたので、東京都にこのシステムがあって本当にありがたいと思います。面接に行った会社でも初めから年齢を知っていただいているので、気持ちがとても楽でした。

Q.トライアル制度を経験されて、いかがでしたか。

実は職場見学でビーアンドビーの社長ご夫妻とお会いしたとき、お話を伺う前に「ここで働こう」と決めていました。とても温かみを感じる職場で、少し自宅からは遠いのですが、それでも行きたいと思いました。ひと目ぼれです。トライアルを経験して、自分が働く環境や仕事について知ることができましたし、さらにここで働きたい、という気持ちを強く持ちました。

それに週3日の通勤は心と体にとてもいいんです。家にじっとしていては得られない爽快感があります。やはり、社会で必要とされているという実感はなにものにもかえがたい生きがいを与えてくれますね。

また、働いているからこそプライベートが充実するとも考えています。私は着物が好きで、これから紬を勉強してみようかと思っています。機織りからやってみたいと思っているんです。自分で織った生地で着物を仕立ててみたいと思っています。

経理のお仕事は長年やっておりますので自信がありますし、仕事としても好きなので続けていきたいと思います。そして自分の好きなことをやる。それが一番の理想です。

Q.今後の働き方についてどのようにお考えですか?

これからもこのペースで仕事を続けていきたいと考えています。好きな仕事なので楽しいというのはもちろんですが、それに加えて、社会と関わっているというのが私にとってはポイントです。人との出会いは、やっぱり大切だなと思います。家にいた頃、つまらないと思ったのはたぶんそれだと思います。社会と関わっていないと、なんだか自分だけ取り残されてる気がするんです。

それに、現在は週に1日はこの会社で、残りの2日は別の会社で……といった掛け持ちの契約ができて助かりましたね。いろんな会社で、たくさんの方と接してエネルギーをいただいて、自分もまだ成長できるんだという喜びがあります。ぜひ皆さんにもおすすめしたいです。

受入れ企業の声

シニア活用で企業が変わる
~ビーアンドビーコミュニケーションズの取り組み~

企業インタビュー者
有限会社ビーアンドビーコミュニケーションズ

代表取締役  
大竹淳夫さん

企業情報

全国のイベント出展コーディネートをはじめとした広告事業、タレントキャスティングから酒販まで幅広く手掛けている

Q.東京キャリア・トライアル65の利用前は、どのような課題を抱えていましたか?

弊社は広告代理店、ポップコーン、タレント事務所などの事業を展開しています。事業の拡大と成長に伴って業務内容が多く、また煩雑になっていました。それまでは妻がポップコーン事業と経理を兼務していましたが、妻にかかる負荷が大きくなっていました。

Q.本事業に参加されたきっかけを教えてください。

以前からこちらのキャリアトライアル65の事業については知ってはいました。しかし、なかなかトライアルに参加するまではいたりませんでした。ある時、商工会議所で目に入ったパンフレットを見て、とりあえずひとり、お願いしてみようという妻の提案があり問い合わせました。

Q.トライアル制度を経験されて、いかがでしたか。

インタビュー者

現在、トライアル制度から直接雇用になっている方が二名おられます。お一人は経理、もう一人は、全国のイベントリサーチを担当していただいています。例えば仙台のビール祭りとか、北海道の雪まつりとか、九州の陸別とか、全部調べてスプレッドシート化したものをまとめるという仕事を、チームリーダーとしてお任せしています。

年間で2,000から3,000ぐらいのイベントを調べて、そのうち10分の1ぐらい、月におおよそ150本ぐらいの提案をするので、年間で1,000本以上。これを効率よく的確にまとめていくには根気や知見、経験がものをいいます。トライアル制度を通して適性を見極めることができたため、その後長く活躍していただくことができていると考えています。

Q.シニア人材活用のメリットを感じる点を教えてください。

シニアの方には、トライアルを通じて自分がどんな環境でどんな仕事をするのかをあらかじめ知っていただけます。そのため、働き始めてからは会社側も業務を円滑に進めていくことができます。また働いてくださる方には、仕事をお任せすることでモチベーションも上がり、お互いにメリットがあります。近江商人であった有名起業家の言葉である「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三方良しは私のビジネスのベースでもあります。

シニアの方のモチベーションの高さや社会人として経験を積んできた方ならではの視座の高さを持っている。私と同じ景色が見られるというのはシニアの方と働く大きなメリットだと思います。

業態とか企業サイズも違うということはありますが、シニアの方たちにはまだまだパワーがあります。もちろん、若い人に比べると体力や健康といった面でのリスクはあるかもしれません。でも、それ以上に働く意欲のあるシニアの方はまだまだ十分期待に応えてくれます。長い経験があり、まだご自分でも社会に関わっていきたいという強い思いをお持ちの方たちは想像を超えてきます。

会社側にはシニアの方たちがオーバーワークにならないよう注意を払う必要はありますが、気持ちよく働き、モチベーションを高く保ってもらうことで、それ以上の対価のシナジーを出してもらえる存在だと考えています。

インタビュー一覧に戻る

お問い合わせ窓⼝